ダイバーシティ事例 ZMP 外国籍社員の活躍④

マイノリティを作らない組織づくり
ZMPは先進的な事業だけでなく、多くの多国籍の人が働く日本企業という点でもユニークな存在だ。多様な人材のアイデアや技術が製品やサービス等で活かされなどビジネス上でもメリットは大きい。「外国籍社員のスピード感や合理性には学べる余地も大きいと感じます。多様な価値観に触れることで自分の視野が一面的だと気づきを得ます。これは相手の立場の尊重にもつながるため営業などでも良い影響が出ています。」新井野氏
ZMPのロボットは世の中を変えて社会の課題を解決し豊かな社会創造に貢献する可能性があり、製品づくりでも多様な視点やアイデアが重要視されている。「電動車いすとして歩道を自動運転で移動できるロボット、歩行速ロボット“ラクロ”など、弊社の製品は日常生活を観察してそこから生み出されているものが多いのです。そのような視点づくりのためにダイバース(diverse)な環境は必須です。外国籍社員の社員が自由闊達に切磋琢磨できる環境を用意することで外国籍のメンバーはもちろん、そういったグローバルな環境で成長したい日本人も獲得しやすくなります。結果的に日本を含め世界中の優秀な人材の獲得につながる、と考えています」新井野氏
このようなメリットがある一方、価値観が多様なメンバーとの協働はコンフリクト(対立)が生じないだろうか。そのような心配をよそに同社は次のようなマネジメント構造で成長を加速させている。「マイノリティを作らない、そして相手を尊重するという組織づくりは大事だと思います。多国籍のメンバーが多いからこそ、採用でも思いやりや誠実さを重視しています。さらに弊社の場合、先進的な事業で世の中を変えていきたいという思いが共有されており、メンバー同士で対立している暇がないほど仕事が刺激的で楽しいのです。限られた時間なので対立している時間があるなら1つでも多く良いサービスや製品をみんなで作りだそうというというスタンスです。」新井野氏
ZMPは現在、ロボットサービスによる街の再生を目指す「ロボタウン構想」という人とロボットが共生する街作りを推進するなど社会的に意義の高い事業に取り組んでいる。「Robot of everything ヒトやモノの移動を自由にし、楽しく便利なライフスタイルを創造する」というミッションを掲げ、先駆的なロボット事業を展開する同社はダイバーシティ経営だけでなくイノベーションという観点でも要着目企業だ。今後の取り組みにも期待したい。

※月刊人事マネジメントの取材記事(2021年9月号)を再構成して掲載。内容、肩書き等は取材時のもの。

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