取材事例:働き方改革 ガイアックスの取り組み③

コア業務専念で生産性アップの仕組み

ガイアックスの働き方改革の成功要因として「社員がコア業務に専念できる仕組み」が挙げられる。同社には5万決済という制度があり、これが社員の生産向上に良い影響を与えている。5万円以下の外注を各社員が稟議なしで行えて新人でも上司の許可無く資料作成やリサーチ業務などをアウトソーシングできる。同社の働き方改革の先駆的な役割を果たした部署のリーダーは当時、各社員が毎月5万円以上の外注費を使うこともルール化し生産性や業績向上を実現させた。
この制度のメリットは自分のコア業務に専念できるだけでなく、自分の得意な領域でパフォーマンスを発揮することが出来る点だ。自分が不得手で時間を要するノンコア業務を外部委託することはコア業務に集中できるため生産性や業績貢献につながる。そしてそれは社員満足度も向上させる。
業務のアウトソースで同社の社員が得られるものもある。フリーランスといった外部への業務指示や管理、交渉などでマネジメントスキルやコミュニケーション能力の向上が期待できる。同社では外注する場合でも相手を下請け扱いせず仲間として接して対等に議論して業務を進めるという姿勢を徹底しているが、このような経験が活かされる場面は少なくない。実際に新人の頃に5万決済の利用で培ったスキルが今の部下マネジメントに活かされると話すマネジャーもいる。
人事総務部長の流拓巳氏は同社の働き方改革の取り組みを振り返り、「推進される立場で取り組みのメリットを語ることが重要だ」と話す。働き方改革に取り組む企業の中には会社側の視点や立場で「○○を何パーセント削減する」という目的を掲げる会社もある。そうではなくて働き方を変えることで介護や育児がしやすくなり、そのための制度もある。あるいはワーケーションなど様々な人や機会に接する働き方をすることで自身のキャリアやライフの選択肢が広がるなど、ワークやライフ、キャリアなど個人のメリットに訴求することで当事者意識醸成の効果が期待できる。
ガイアックスは働き方だけでなくティール組織ともいえる独特の組織体が特徴だが、同社のように時代に適応した働き方や組織づくりの重要性は増すと考える。

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