ダイバーシティ事例 働きがいのある会社 バーテックの取り組み②

社員の離職が相次ぎ、理念経営を本格化

 バーテックは約60年前に刷毛やブラシの製造・販売からスタートした企業で、工業用特殊ブラシや衛生管理ブラシなどの設計開発・製造・販売を手がけ「ブラシで世界を変えよう」というブランドビジョンを掲げている。
 バーテックが働きがい向上の取り組みを開始した背景にはリーマンショックに伴う業績の落ち込みがあった。現社長である末松仁彦氏は2008年に27歳の若さで3代目社長に就任したが、業績向上に力を入れる反面、組織や社員のマネジメントに手が回っていなかったと振り返る。退職者が相次ぎ慌てて人材確保を行うものの会社の考え方と合わない社員もいて、育成しては人が辞めてしまうという悪循環を繰り返していた。このような苦境から脱するために開始したのが理念経営や働きがい向上(働き方改革)の取り組みで、まず理念の改定に着手する。「私は若くして社長になりました。経営者として学びが必要だったため、稲盛和夫氏の塾に参加して経営理念の重要性を学びました」

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