バーチャル世界旅行を実現したコミュニティ
テレワークでは働く人のモチベーションや孤独感の解消などが課題となる。ニットではオンラインコミュティが25ほど運営されておりメンバー同士のコミュニケーション活性化やモチベーション向上などに役立てている。
同社のコミュニティは大きく業務に関するコミュニティと業務外に関するコミュニティに大別される。前者は例えば新人育成強化、パワーポイントプロフェッショナル、SNS運用情報共有などがあり、後者はキャンプの会、ペットわんにゃんの会、雑談の部屋などがある。「弊社はメンバーが仕事以外で話せる場を大切にしています。このような場が1つあるだけでその人の精神的な和らぎにつながります。」秋沢社長はオンラインコミュニティ形成のポイントは「共通の興味でつながることです」と話す。
同社で参加者が多いコミュニティの1つが「時差ワーク組」というコミュニティだ。
これは海外在住のメンバー中心のコミュニティで海外ならではの生活上の課題共有などがなされているというが、この時差ワーク組から社会的に意義の高い取り組みが開始された。コロナ禍で外出する機会が減った子供たちに向けてバーチャル世界一週旅行を企画して開催。その動画配信では現地の街並みや観光名所、人々の生活ぶりなどを現地在住のメンバーらが紹介して1700人以上の人が視聴するほどの盛況ぶりとなった。
働き方が変わり在宅勤務が増える中で、社内コミュニケーションの形も変化する。オンラインコミュニティの重要性も高まるが、改めて秋沢社長はオンラインコミュニティ形成の秘訣を次のように話す「最も番重要なのは厳格にルールを決めてスタートをさせないということです。あえて上司や人事が入らないコミュニティをつくってもいいよというルールをつくっていくことがすごく大切だと思います。事前にルールを決めてしまうと、コミュニティ以外で話せばいいやというふうになってしまいがちです。自分たちでルールをきめてもらいまずは管理をしない。自由にやってもらっていいよというところからスタートが大事かなと思います。」