取材事例:GTN 外国籍社員が活躍する制度 第3位「全部署研修」


GTNの全部署研修は社員が主要6部署で実際の実務を3日間から数週間程度、行う研修だ。従来、新人向けに行っていた研修だが、2019年からは全社員を対象者としている。全部署研修は育成だけでなく組織活性としても効果が高いと後藤社長は話す。「弊社は部署が多く国籍も様々です。そのため各社員が他部署へのリスペクトがないと部署間の連携が難しく組織としても一体感が保てません。しかしさまざまな部署の業務を経験することでその業務の大変さや奥深さなどを知ることができます。このような経験は他部署への敬意につながり組織も活性化します」
全部署研修は特に外国籍の新人にとって意味のある研修のようだ。外国人のリテンション向上には孤独感の軽減や安心感を与えることが重要だが、全部署研修を受けることで社内に多くの仲間を作ることも可能だ。
この研修は多能化人材を育成する効果もある。GTNでは複数事業を展開しているが、それぞれの繁忙期が異なる。忙しい時期を向かえた部署は人材が必要となる場合もあるが、そのような場合でも全部署研修を受けた社員たちが支援することもできる。
後藤氏は優秀な人材を環境への適応度合いだと考えている。つまり能力やスキルよりも環境やアサインされた仕事など与えられた役割にフィットしている人を優秀な人材だと考えているが、この全部署研修で多くの業務を行ってもらうことで新人らに適性な役割を与えることも可能となる。「全部署研修で各部署の部長らが新人の適性を判断できる場合も少なくないと感じています。好きなこと、できること、得意なことは必ずしも一致しないと思いますし、本人が自分の適性に気がつかない場合もあります。だからこそいろいろな業務を経験させることは大事です。全部署研修は適性な役割付与と社員の活躍につながる研修だと考えています」(後藤社長)

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