公平な評価制度が多様な人材を活躍させる
FRONTEOの山本麻理氏は取締役として「会話型 認知症診断支援AIプログラム」などの医療機器や創薬支援AIなどを手がけるライフサイエンスAI事業だけでなく金融や製造業など企業向けビジネスを展開する「ビジネスインテリジェンス事業」を統括するなど幅広く活躍している。同社に数年前、転職した理由を次のように話す。「独自性があるAI事業をグローバルに展開している会社は魅力的でした。」(山本氏)
FRONTEOは男女比がグローバルで6:4と女性比率が比較的高い。採用にも関わる山本氏は国籍性別関係無く採用した結果、女性社員が多くなっただけと説明する。「採用では成長意欲を重視します。率先して新しい道を切り開くような人を採用しています。」(山本氏)
同社の営業担当にも女性が多い。AI事業の営業はコンサルティング要素が大きく先進的かつグローバルな視点や知識等が求められるだけに多様な人材が活躍できる余地が大きい。「私も営業経験が長いのですが営業をやっていて良かったと思うことがたくさんあります。コミュニケーション力を要する営業は男性だけでなく女性も活躍できる可能性は大きいと思います」(山本氏)
FRONTEOは海外にも拠点があり、海外子会社で働く日本籍社員もいれば、日本で働く外国籍社員もいるが、同社のキャリアパスも女性や外国籍社員などには魅力的なようだ。成果を出せば海外で働くキャリアパスも開かれており国境を越えて活躍できる機会がある。実際に営業担当の女性が実績を出して今はニューヨークのオフィスで働いているケースもある。「弊社では実績を残せば本人が希望するキャリアパスが叶うケースは比較的、多いと思います」
このように成果を出しグローバルで活躍する女性社員の存在はロールモデルという観点やダイバーシティの浸透でも効果は大きいと考える。その前提として一人ひとりの社員を公平公正に評価する制度や仕組みが機能することが重要だ。「社内で女性や外国籍の社員が認められるには圧倒的な成果を出すことだと思います。社員の成果を公正に評価する仕組みや制度が多様な人材の活躍につながると思います」(山本氏)